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インタビュー

てんかんの愛犬・愛猫にCBDは効果があるのか?
2024.11.06
てんかんの愛犬・愛猫にCBDは効果があるのか?

 

先日コラムを公開しました。ヘンプタッチのCBDオイルを使用している増子さんご家族の愛犬アンちゃん・ノンちゃんのインタビュー記事です。掲載後に各方面のお客様から多数お問い合わせいただいております。

本記事ではてんかんの愛犬・愛猫にCBDオイルを取り入れようと考えている方のお役に立てればと思い、CBDオイルの具体的なお話をしたいと思います。

 

はじめに

 

一言で「癲癇(てんかん)」といっても、様々な種類があります。

犬猫のてんかんは、脳に異常を認めない特発性てんかんと脳に異常を認める構造的てんかんに大きく分類されます。

特発性てんかんには、遺伝性と原因不明のカテゴリーが別々に存在します。

ボーダー・コリー、ゴールデン・レトリーバー、シェパード、ダルメシアン、シベリアン・ハスキーなどの犬種が特発性てんかんを患うケースが多いです。構造的てんかんは、MRI検査で脳に障害や傷があり、脳炎、脳腫瘍や水頭症などの疾患を患った影響により発作が起こります。

個人的な見解ではありますが、特発性てんかんを患っている犬猫に使用されるケースでは比較的よい反応が起こっているように感じます。

では実際にCBDオイルを愛犬・愛猫に摂取させる際に、大切なことや重要なことを解説していきたいと思います。

まず、愛犬・愛猫の症状に対して、どのCBDオイルを購入すればいいのか、わからないという点ですよね。

そうした問題をひとつずつ丁寧に解説することをこころがけます。

 

そもそもCBDオイルとは何か

 

CBDは(カンナビジオール)の略で、これをオイルで希釈したものがCBDオイルです。 CBDオイルの元となる原材料はヘンプの茎や葉から圧搾されたペースト状のエキスになります。

 

圧搾した状態のエキスをフルスペクトラムエキスと呼びます。CBDを含め、麻に含まれる100種類以上の成分がそのまま残るいわば「生」の状態を意味します。

フルスペクトラムエキスには現在日本で規制されている成分、THC(Δ9THC)も含まれています。そのため、日本に輸入及び販売することはできません。

 

違法なTHC成分のみを除去し、有益なCBDを含む希少な成分の形を極力残す形で精製されたものをブロードスペクトラムエキス*と呼びます。

CBDは単体よりもその他のカンナビノイドと同時に摂取する方が効果を発揮するため、アントラージュ効果(hemptouch Japan)が取り扱うCBDはこのエキスを原材料としています。

ブロードスペクトラムエキスは日本では一番効果反応が期待できるエキスといえるでしょう。

 

さらに海外へ輸出しやすいように、ブロードスペクトラムエキスの中に含まれているCBDを単一成分したものをアイソレートと呼びます。

日本製の商品に多く使用されているものがアイソレートになります。

 

イメージしにくい方もいると思いますので簡単に説明すると、CBDをお米に例え、フルスペクトラムのCBDは稲穂から殻を除いたままのものが玄米、そこからぬか層という皮を向いた胚芽米がブロードスペクトラム、そしてさらに米の栄養素のほとんどを含むぬか層・胚芽も削り出して食べやすくしたのが白米がアイソレートです。

 

CBDはてんかんに効果があるのか?

私たちがCBDがてんかんの軽減に効果をもたらすと考える理由は〜

 

2020年、『Epilepsy & Behavior Reports』誌に一般社団法人Green Zone Japanの正高佑志医師と聖マリアンナ医科大学脳外科の太組一朗准教授らによる、CBDが著効した難治性てんかんの症例報告*1が掲載されました。

対象となったのは生後6ヶ月の男児で、出生直後から繰り返すてんかん発作に対して12種類の抗てんかん薬が処方されましたが、発作の抑制には至りませんでしたが、市販のCBD製品(hemptouch ティンクチャー 1500 mg/10 ml)を投与した結果、強直発作が完全に消失しました。

こういった研究と実証を元に、私たちはCBDオイル(少なくとも弊社CBDオイル)のてんかんへの効果を認めています。

 

海外ではCBDの研究が盛んに行われており、人・犬・猫を含むほぼ全ての哺乳類がCBDの効果を得る構造を持っているとされています。これはCBDの世界において常識の範囲内です。

 

近年、愛犬や愛猫の発作抑制にCBD製品を使用するケースがやはり増えています。

従来の抗てんかん治療に加えてカンナビジオールを取り入れることにより発作頻度に影響を評価する研究では1日2回、3ヶ月にわたりCBDオイルを与え、発作活動が50%以上少なくなったという報告がされています。*2

 

*1『Epilepsy & Behavior Reports』誌オンライン版での症例報告

早期乳児てんかん性脳症を患う生後6ヶ月のアジア人乳児の発作がカンナビジオールによって消失したという報告

→ https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2589986420300216?via%3Dihub

 

*2難治性特発性てんかんの犬における従来の抗てんかん治療に加えて経口カンナビジオール投与が発作頻度に与える影響を評価するための無作為化盲検対照臨床試験

→ https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31067185/

 

 

 

「日本製のCBDオイル」の罠

私を含め、日本人の典型的な考えとしては、日本製のCBDオイルの方が安心だ!と感じる方は多いと思います。

確かにその気持ちはわかりますが、少なくともCBDオイルに関していえば、海外製品の方が実際には品質及びスペックが高いと私たちは考えています。

 

なぜなら日本国内でのヘンプ(麻)栽培は盛んに行われていないからです。研究のみを目的とした栽培に限り、免許を取得した方のみ大麻の栽培をすることができ、CBDオイルのためのヘンプ栽培の実践は無に等しいといっても過言ではないと言えるでしょう。

 

栃木県鹿沼市にトチギシロという品種のヘンプ栽培は行われていますが、全て神事に使用するためのものです。

 

戦後に大麻取締法が制定された以降は、一般社団法人に国内のヘンプを用いたCBD製品の開発及び商売を認めた事例は、私の認識の限りでは存在しません。

 

日本産のヘンプが用いられたCBDの活用は農山漁村の経済を豊かにすることを目的とした第6次産業にあたりますが、恐らく現在に至るまで認可を得た企業はいません。そもそも繊維の原料としてのヘンプを栽培をする日本と、CBDオイルやスキンケア・ボディケアアイテムに使用するヘンプを栽培をする欧米とでは栽培方法も異なれば、経験値も異なるのが現状です。

 

こうした背景を考えると、日本製のCBD製品が海外製のものよりも品質が劣るのは必然なのです。 

日本産を謳うCBDブランドは、原料を海外から輸入し(原料の栽培は国内では違法なので当然ですが)、製品化を日本国内で行うことで日本産として発売しています。

 

ここまでの背景を理解されたうえでCBD製品をお選びいただいた方が、無数に流通するCBD製品の中、効果の期待できるオイルにたどり着ける可能性が一段と高くなると思います。正直なところ、CBDのを理解するのは簡単ではありません。「CBDオイル」という名で販売されているものを飲めばいいというわけではないからです。

 

 

オイルにも種類がある

 

私の考えとしては、愛犬・愛猫がてんかんを患っている場合は、CBDオイルに使用されているヘンプのエキスがブロードスペクトラムのものをお選びしたほうがいいと思います。

ヘンプエキスは基本的に油にしか解けない性質をもっています。

そのため、体内に吸収させるためには、海外産、国産どちらにおいても必ずオイルで希釈して製品化する必要があります。

現在日本で販売されているCBDオイルに用いられている代表的なオイルは2つになります。

おすすめはMCTオイルを使用したCBDオイルです。

 

その理由は、ヘンプシードオイルと比べて吸収率が4倍も高いとされているのがMCTオイルだからです。

ですから理論上、同じ3%濃度を摂取したとしても、ヘンプシードオイルを使用したCBDオイルよりもMCTオイルを使用したCBDオイルの方が体内の吸収率が4倍高いということがいえます。

※あくまで科学的な理論となるため、個人差・体感値は異なると思います。

 

[豆知識]

私が飼っていたトイプードルはヘンプシードオイルの匂いが苦手で、MCTオイルを用いたCBDオイルしか受け付けてくれませんでした。

※MCTオイルは無味無臭に近いため、動物も飲みやすいというメリットもあります。

 

CBDオイルの濃度の選び方

 

ここまで把握すると実際に購入する濃度は何パーセントがいいのか?という疑問が出てくると思います。

ヘンプタッチでは3%から30%までの濃度ラインナップをご用意しています。

そのため、お悩みに合った濃度を細かく選ぶことができます。

(お悩みや個体差によって取り入れるべき濃度は変わりますから、濃度の種類が多いのは重要なことだと思います。)

各濃度により1滴あたりのCBD含有量が異なります。

濃度が高くなるにつれて、価格も比例することはお分かりだと思います。

ポイントとしては、価格にとらわれた買い物をしないことです。

 

ブラジルで発表された論文で「CBDは1週間から2週間前後、体内に蓄積される」と公表されました。このメリットを利用し、摂り始めは濃度の高いもの、つまりたくさんのCBDを摂取することで、CBDの効果を実感する方法としても最も分かりやすいです。その後、徐々に1日に摂取する量を減らす、あるいは濃度を低くするなどの方法で身体に合う濃度をみつけるのが良いと思います。

 

たくさんのCBDを摂り入れるには、高濃度の方が結果的にはコストパフォーマンスが高くなるからです。価格の低いものは手軽ではありますが、効果を確かめたり、継続的に使用していくことを検討している場合は、値段は高くなりますが高濃度タイプから始めるほうが、結果的には経済的といえるでしょう。

 

特に特発性てんかんなどの重篤な疾患の場合には、高濃度を必要するケースが多いため、最初に可能な限り多くのCBDを摂取し、体内に蓄積された状態で様子をみて、必要に応じて少しづつ減らしていく方法がよいと思います。

 

 

 

勿論、逆の方式として低濃度である3%から増やしていく方法もありますし、これが悪いという訳ではありません。

ただ、この方法だと効果の高い濃度を見つけるまでに少し時間が掛かってしまうというデメリットに加え仮に1日10滴以上摂取する場合は、希釈オイルの消化が負担になり、おなかが緩くなってしまうケースも多いのが実のところです。油分に弱い方にはおすすめできません。

 

 

 

目の前のお悩みをサポートできる可能性がある商品を提供している我々としては、現実的なところとして、是非10%以上から試してしてもらいたいのが本音です。

 

適切な濃度が把握できるまでに1ヶ月から2ヶ月程度はかかると思います。それでも効果がないようであれば、hemptouchではお助けできることがないとご判断いただいて良いと思います。

もちろん、その後や経過中でもご相談いただければ、状況に合わせてアドバイスをさせていただきます。

 

お問合せ先

フリーダイヤル:0120-018-538

Email:info@hemptouch.co.jp

 

◇CBDの選び方についてもご紹介しています。

CBDの選び方

 

次のステップ:濃度が決まったところで何滴からスタートしたらいいのか?

 


人間でも愛犬・愛猫でも計測する方法は同じです。
サプリメントの規制があるため、1日10滴を目安にお召し上がりくださいと記載されていますが、動物の体重1kgあたりCBDを何mg摂取するのか、これが明確なポイントです。

 

基本的には、1日あたり、体重1kgに対してCBD2mgの計算で進めてください。

重篤な場合は、1kgに対してCBD5mg〜10mgでスタートし、1週間程度同じ量を毎日摂取させてみてください。

タイミングとしては一度に摂取しても問題ありませんし、朝夕の2回、朝昼晩の3回に分けても問題ありません。

 

重要なのは定点観測することです。毎日同じ量を摂取し続け、日々の反応、量や濃度を変えた段階での反応を観察することで正しい結果が得られる、答えを知ることができると思います。

よい反応が出ている場合は、少しだけ増やしてみて、さらに良くなるか試してみる。

よい反応ではない場合は、極端に1kgあたりのCBDの量を倍に増やしてみるのもよいでしょう。

その後の経過観察をしながら、適切な摂取量を計測する必要があります。

こうした内容をメモしておくことで、明確な反応を可視化できるので是非やってみてください。

 

 

参考に

例えば、仮に飼っている愛犬が15kgだとします。

1日あたり、1kgに対して2mgCBDをスタート摂取される場合

15kg×CBD2mg=30mgのCBDを摂取する必要があります。

 

 

愛猫が5kgだとします。

1日あたり、1kgに対して2mgCBDをスタート摂取される場合

5kg×CBD2mg=10mgのCBDを摂取する必要があります。

1日に摂取させる量が明確になったら、各濃度の1滴あたりのCBD含有量を確認し

何滴摂取させればいいのか、ということが明確に分かります。


 

愛犬が15kg
1日30mgのCBDを摂取させる場合
3%濃度は1mgなので、30滴
5%濃度は1.6mgなので、18滴
10%濃度は3.3mgなので、9滴
15%濃度は5mgなので、6滴
30%濃度は10mgなので、3滴

 

低濃度の場合だとかなり多くの量を摂取させる必要があるので、動物の場合は嫌がるケースが多いです。

 

また、やはりおなかを下してしまう子もいると思います。

こうしたことからも、比較的濃度の高いことで摂取量が少なく済むというメリットは大きいといえます。 

 

下記は聖マリアンナ医科大学オフィシャルサイトで掲載された

大田原症候群のお子様の症例です。

 

 

かなり満足のいく反応が出ている場合は、焦らず現状の摂取量を維持しながら、徐々に摂取量や濃度タイプを下げていくのもおすすめです。

CBDオイルは濃度が高くなると必然的に高額になるため、そのあたりも地道な努力で削減できると思います。

POINTは最初から高濃度タイプを摂取させることで、最終判断の時間を短くすることです!

 

比較的夏場に発作が治まる時期などもあると思いますが、そういった傾向に合わせて与える量を調整することもできます。ただ、こうした時期でも低濃度タイプでも構わないので、毎日摂り続けることを心がけることで愛犬・愛猫にとっても良いお守りに、そして予防になると思います。

CBDオイルが体内に蓄積されることを利用し、いい反応を維持するのがベストです!

 

かかりつけの医師がいる場合や処方薬を摂取している場合は?

 

まずはじめにCBDを摂取することを事前にお伝えしてください。

増子さんご家族のインタビュー記事の内容にもありましたように、担当医に伝えても「はぁ?」という印象の方が多いと思います。担当医が協力的ではない場合は、カバ動物クリニックなどの先生にご相談されることをおすすめします。

静岡の動物クリニックですが、オンライン診断も行っているそうです。

 

どのように摂取させたらいいのか?

 

私たち人間や動物も舌下吸収が一番効率のよい方法になるのですが、愛犬・愛猫の場合は、舌下にこだわらず、ペットフードに混ぜたりしても大丈夫です。

強いて言うなら、歯茎に塗り込むなどの摂取方法が取れると一番良いと思いますが、摂取することが嫌になっては元も子もないので、無理のない範囲で継続的に摂取させてみてください。

裏技としては、CBDオイルとは別にスプレータイプを使用することです。

口の中に一瞬で吹きかけられるものは、愛犬・愛猫の利用される場合はおすすめです。

 

発作後のアフターケアとしてのメリット

 

また、発作が起きた直後の脳の急速なリカバリーにも活用することができます。

発作が脳へもたらすダメージは計り知れないほどといいます。

 

さいごに

hemptouch(ヘンプタッチ)では「自然は最高の薬」という言葉をモットーに、天然由来のCBDオイルが持つ力によって、私たち人間と同じく愛犬・愛猫のQOL(クオリティーオブライフ)の向上に価値ある商品を提供していきたいという想いでいます。

 

医療品のように「飲めば治る!」というものではありませんが、お悩みをたとえわずかでも軽減できる可能性があると考えています。そのためには、適切な方法でCBDを取り入れることがやはりとても重要だと思います。

そして、一瞬でも多くの笑顔が生まれることを願っています。

 

疾患に対するCBDの効能については、海外の臨床実験も参考にするとよりいいと思います。

 

[犬と猫の病気の管理におけるカンナビジオールの検証例]

・変形性関節症、掻痒、不安や攻撃性の軽減について

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36790884/

 

・犬のてんかんに対するカンナビジオール

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36209995/

 

・51匹の犬における特発性てんかんの補助治療としてのカンナビジオールの有効性と安全性

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37889215/

 

hemptouchのCBDオイル一覧はこちら

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お問合せ先

フリーダイヤル:0120-018-538

Email:info@hemptouch.co.jp

Instagram: @hemptouch_japan

 

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

 

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